債務整理を検討していて,弁護士に依頼した方がよいかなと思いつつも,
「どうやって探せばよいのか」
「何を基準に選べばいいのか…」
など悩まれている人も多いと思います。
債務整理をするうえで弁護士選びは重要ですが,弁護士を依頼する機会は日常生活ではそれほど多くありませんので,弁護士選びを難しいと考えるのは当然です。
この記事では,債務整理の場合に,どのように弁護士を探せばよいのかについて解説していきます。
探し方の種類,それぞれのメリット・デメリット
以下で紹介するように,弁護士探しの方法には,いろいろあります。
一つの方法を選ばなければならないというわけではなく,いくつかを併用することも考えられます。
知人や知人の紹介に頼る
親戚や知人に弁護士がいたり,弁護士を紹介してくれる人がいる場合には,この方法を考えると思います。
この方法のメリットは,なんといっても自分で弁護士を探す手間が省けるということでしょう。
また,自分の直接の知人であれば,その弁護士の人柄もわかっているので安心ということもあるでしょう。
デメリットとしては,
- その弁護士が個人の債務整理をよく扱っている弁護士なのかどうかわからないという点
- 知人(又は知人の知人)であるがゆえに,自分のことをすべて話すことを躊躇してしまう
場合があるという点 - 一度話をしてみて,弁護士費用が高い,相性が合わないなどと思っても依頼をやめることが
難しかったり,途中で弁護士を変えたいと思っても義理があるために変えにくかったりする
という点
などが挙げられます。
弁護士会や地方自治体が実施する法律相談を利用する
通常,弁護士会や地方自治体は,法律相談を実施しています。
どちらの場合も,弁護士会の中で決められた名簿に沿って,順番にいろんな弁護士が相談を担当することがほとんどです。
また,債務整理相談,交通事故相談などと,分野ごとの相談会が実施されていることもあります。
メリットとしては,弁護士会や地方自治体が実施しているために安心感が大きいということがあります。
また,相談料が無料の場合が多いので,この点もメリットです。
デメリットとしては,行きにくさが挙げられます。
このような相談会は,実施日程があらかじめ決められていますし,それは平日の日中であることも多いためです。
地方自治体の規模によっては,月に1日程度した実施していなかったりもします。
また,相談に行った日にたまたま担当になっている弁護士に相談をすることになりますので,相談する弁護士を自分で選択することが一切できないという点もデメリットとして挙げられることがあります。
弁護士会の弁護士紹介制度を利用する
各弁護士会で,借金問題で困っている人などに向けて弁護士を紹介する制度を用意している場合もあります。
紹介されるものですので,自分で選択することは基本的にはできません。
なお,それぞれの弁護士会で,どのような紹介制度を持っているかは異なりますので,詳細については,お住まいの地域の弁護士会のホームページを確認したり問い合わせたりしてみてください。
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この方法のメリットは,弁護士会などが実施する法律相談と同じく,公的機関の紹介であるため安心感があるという点にあります。
また,紹介後は,直接紹介先の弁護士とやり取りをして法律相談の日程を決めたりすることが多いので,日程等は,決まった日時に実施される法律相談会よりは柔軟に対応してもらえることがあります。
デメリットは,紹介なので,弁護士を自分で選ぶことができない点にあります。
法テラスの法律相談を利用する
法テラスは,国が設立した公的な機関で,無料の法律相談を行っています。
また,弁護士に依頼する場合の弁護士費用の立替えも行っています。
ただし,無料法律相談を受けるためには,資力が一定額以下であることという要件を満たす必要がありますので,誰でも法テラスを利用できるというわけではありません。
なお,法テラスにおける法律相談を受けた場合でなければ,依頼した場合の弁護士費用を法テラスに立て替えてもらえないと思っている人が多いのですが,実はそうではありません。
自分で選択した各法律事務所に相談に行った場合でも,相談を受けた弁護士が法テラスと契約をしている弁護士であれば,その弁護士を通じて法テラスに援助の申込みをすることができ,審査に通れば弁護士費用を立て替えてもらうことができます。
インターネット,電話帳などで探す
インターネットや電話帳などを利用して,自分で相談してみたいと思う弁護士を探す方法です。
あらかじめ,事務所の立地やどのような弁護士がいるのか,また個人の債務整理を取り扱っているか(場合によっては,どの程度債務整理に力を入れている事務所なのか)がわかる場合が多いので,上に挙げた他の方法とは異なり,ある程度自分が求める弁護士に絞り込んで相談をしてみることができる点が一番のメリットです。
異性には話しづらいなどで,男性弁護士か女性弁護士かを気にされる人にとっても安心です。
最近では,初回の法律相談を無料にしている事務所も多いので,この点でも弁護士会や地方自治体が実施している法律相談と変わるところがありません。
また,公的機関が実施している法律相談とは異なり,各事務所に直接法律相談の予約を入れるので,曜日や時間については柔軟な対応をしてもらえることが多いので,行きやすさという点でのメリットもあります。
ただ,世の中のたくさんの弁護士の中から自分でリサーチをして相談する弁護士を探すことになりますので,手間はかかります。
これがデメリットといえるでしょう。
選び方の基準,ポイント
相性
債務整理を依頼する弁護士に対しては,自分の経済状況などを事細かにすべて話す必要があります。
隠し事をしてしまうと,後々問題が生じて自分が不利益を受けるということにもなりかねないからです。
極端にいうと,プライベートをすべてさらけ出すことになるのです。
そのため,「この人になら信頼して話をできる。」と思える相手であるということが,極めて重要だと思います。
人柄をどうしても好きになれない,話しにくいと感じるなどの事情があれば,その弁護士には依頼しない方が賢明です。
つまり,自分に合う人か,という,「相性」が非常に大事なのです。
依頼する前の法律相談の段階において,この点を見極めるようにすると良いでしょう。
主な取り扱い分野は何か―“債務整理専門弁護士”??
よく,「やっぱり債務整理を専門分野としている弁護士に依頼した方が良いのですか?」と聞かれることがあります。
しかし,実は,弁護士には,お医者さんのような専門分野の制度はありません。
そのため,“○○専門弁護士”というのは,公的には存在しないのです。
債務整理はもちろん,刑事事件であったり離婚であったり相続であったり…と,様々な分野を扱っている弁護士が多いのが実際のところです。
一つの依頼から派生して別の種類の事件にもなるなどという場合も多いので,弁護士をしていれば様々な種類の事件に出会うことになるものです。
したがって,“債務整理専門”と明確にうたっていない事務所であったとしても,債務整理を何の問題もなく扱うことができるというとことは多いです。
ただし,「だったらどの弁護士に依頼してもいいの?」と聞かれると,それは少し違います。
まず,専門分野は存在しないとはいっても,企業を相手とする仕事以外はしない弁護士というのは一定数存在します。
個人の借金について相談するのであれば,そのような弁護士ではない弁護士を探した方がよいでしょう。
また,会社の借金問題には慣れていないという弁護士もいますので,会社の借金問題を相談するのであれば,会社経営の問題に詳しい弁護士を選択した方がよいかもしれません。
個人の債務整理を扱っている事務所は,ホームページや弁護士会のリストなどの主な取り扱い分野に,債務整理を挙げていることが多いので,一つの基準としてもよいと思います。
また,もちろん,ホームページなどに“債務整理に強い”“債務整理専門”などと記載したり,債務整理についての詳しい情報を載せたりしている事務所については,債務整理を取り扱っていることは明らかですし,債務整理を得意としている可能性も高いですので,目安になります。
弁護士会や地方自治体が実施する法律相談の中でも,債務整理に関する法律相談というのがある場合には,その相談を担当する弁護士であれば,当然債務整理を扱っているということになりますから,取り扱い分野という点では問題がないと思ってもよいでしょう。
法テラスも,多重債務の相談が多い場所ですから,法テラスの相談を担当する弁護士についても同じようなことがいえます。
弁護士との連絡方法,面談方法
弁護士に依頼をした後は,様々なことについて,弁護士と連絡をとる必要が出てきます。
そのため,スムーズに連絡がとれるのかもひとつのポイントになります。
例えば,メールでのやり取りは可能なのか,ある程度迅速に返事をくれるのかなどです。
古い弁護士の中には,郵送のやり取りしか行っていないなどのケースもありますので,注意が必要です。
また,面談についても,基本的には平日になるとは思いますが,事情によっては,土日や夜間などに対応してもらえる事務所もありますので,平日の予定がなかなか空けられない人は,この点も確認しておくとよいでしょう。
弁護士費用に納得できるか
弁護士費用が安いというだけで弁護士が選択するのは賢明とはいえませんが,費用もやはり大事です。
具体的な金額もそうですが,分割払い等支払い方法の相談にのってくれるのか,経済的事情に配慮をしながら提案をしてくれるのか,見積もりを明示してくれるのかなど,総合的にみて,自分が納得できるかどうかで判断するとよいと思います。
立地,アクセス方法
債務整理を弁護士に依頼する場合,それほど頻繁ではありませんが,実際に事務所に出向く必要も出てきます。
そのため,ある程度事務所の立地も考えておいた方がよいでしょう。
あまりにも遠い,あるいは交通手段が乏しいなどの場合は,不便に感じることがあるかもしれません。
途中で弁護士を変更する場合
弁護士との委任契約は,信頼関係がなくなった場合には解除することができます。
そのため,場合によっては,手続きの途中で弁護士を変更することもできます。
セカンドオピニオンをサービスとして提供している事務所も存在するようです。
ただし,弁護士を途中で解任した場合,すでに支払った弁護士費用は返ってこない(返してもらえたとしても一部のことが多いです。)こともありますし,それまでその弁護士が行ってきたことが無駄になり余計な時間がかかってしまうこともあるなど,弁護士変更による不利益もいろいろありますので,注意が必要です。
だからこそ,できるだけ途中で信頼関係がなくなるようなことを避けるために,弁護士選びの段階で慎重に検討する必要があるといえるでしょう。
まとめ
債務整理は,借金を整理し今後の生活を立て直すという,人生に大きな影響を与えるものです。
そのサポートをしてもらう弁護士ですから,きちんと選ぶことは,とても重要なことです。
弁護士選びに失敗して後悔をしないように,よく考えて選ばなければなりません。
その際に一番重要なポイントは,どの探し方を選択したとしても,当該弁護士を信頼できるかどうかです。
法律相談に行ったからといって,必ずしもその相談をした弁護士に依頼しなければならないわけではありません。
合わないと思えば,さらに別の弁護士に相談してみるということももちろん可能なのです。
ですから,まずは,この記事で挙げたポイントを頭に置いたうえで弁護士と話をしてみて,自分に合った弁護士を見つけてください。
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また、多くの方が口を揃えて言うのが、『こんなにあっけなく借金問題が解決するなら、1人で悩まずもっと早く相談するべきだった。』ということ。
借金問題は先送りにすればするほど、状況は悪化するだけです。
悩んでいる間にも利息や遅延損害金は増え続けますし、1日も早く行動をとることが非常に重要です。
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